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UMLがソフトウエア開発者向けの専門技術であることに対して、モデ脳とは、より広く各分野の専門家、経営管理者、技術者、学生を対象にしています。これにより、モデリングに興味をもつ人材の層が大きくなることを期待しています。 また、今回の企画の特徴は、与えられた問題を解くだけでなく、L1合格者およびUMTPにより認定された組織、団体、個人に対して、問題作成を公募するところです。これにより、問題を解く喜びだけでなく、<問題を作る楽しみ>も経験していただきたいと考えています。モデ脳検定の問題はどうあるべきかは、UMLの専門家による問題審査委員会で検討してきました。今回その結果を、モデ脳検定問題作成ガイドライン及びサンプル問題集として、問題募集要項とともに公開するものです。 多くの皆様が今回のモデ脳検定の企画に興味を持たれることを期待しています。
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- モデリングの有用性
しかし、情報を正しく理解しようとしても、いろいろな言葉や単語が混在していてうまく理解出来なかったり、一見して簡単そうな内容でも深い含蓄が込められていたりなど、なかなか一筋縄ではいきません。
実は、世の中一般のセオリー通り、「情報を理解する」ということに対しても、そのための「有効な方法」が存在します。かいつまんで言うと、決まった手順に沿って情報を整理・整頓し、それを図として表す、という方法です。
この方法は、「モデリング」と呼ばれ、物事の本質を理解する上で、とても有効な作業です。図が「モデル」に相当し、整理・整頓しながら図を作っていく作業が「モデリング」になります。
- モデリングの進め方
- 情報を「俯瞰する」ためのモデリング
例として、最近よく話題に上る赤字国債についてモデリングをしてみましょう。国債とは国が投資家からお金を借りる際に発行する証券で、財政の赤字を補填するために発行される赤字国債と、橋や道路を作るために発行される建設国債があります。この内容をモデリングしたものが図1です。
国、国債、投資家が「もの」になります。「もの」は四角で表現され、それらの間に引かれた線が「つながり」を表します。「もの」が複数存在する場合は、束の四角となります。また、国債の下についている三角は、「もの」が複数の「もの」に分類されることを表し、この場合は、国債には赤字国債と建設国債の2種類があることを示しています。
次に視点を変えてみると、国債とは、投資家等から国がお金をかりる(借金)と考えることができます。ただし同じ借金でも、建設国債(という名の借金)は次の世代が利用できる道路とか橋などのインフラ建設資金として使われます。一方、赤字国債(という名の借金)は、現在収入に見合った暮らしをしていないために発生する赤字の補てんの借金です。これはマクロ経済的視点では国債ですが、一般個人の行為で言えばお金を借りることになります。
そこで、国債をより一般的な枠組みでモデル化すると、図2のようになります。
このように、モデルを使って考えることで、物事の見たままの様子を記述することも、それをより一般化することで、より広い枠組みで内容を俯瞰することができるようになります。
これをモデ脳では一般化されたモデルとよぶことにします。
- 出来事の「因果関係に着目」したモデリング
物事に含まれる「こと」の中でも、特に、量の増減を含む「できごと」の間には、一方が原因となり、その結果としてもう一方をもたらす因果関係が存在する場合があります。このような場合には、原因となる「できごと」が、結果となる「できごと」を「もたらす」という枠組みで整理すると、出来事間での因果関係を分かりやすく把握することができます。
先ほどの赤字国債のケースにも、「財政赤字を補填するための借金が増えると、利子の支払いも増え、これが財政赤字を増やすために、さらに借金が増える」という循環した因果関係が存在します。これをモデルで表したものが図2になります。「できごと」は角の丸い四角で、原因が結果を「もたらす」という関係は、原因から結果の向きに引いた矢印で表現します。
この因果関係のモデルも、「俯瞰する」ためのモデリングと同じように、より一般化することができます。
因果関係には、原因が増えると結果も増えたり、原因が減ると結果も減ったりというような同方向の関係と、増えると減る、あるいは減ると増えるといった逆方向の関係の2種類があります。そこで、「できごと」の内容から量の増減に関する部分を取り去ったものを普通の四角で表し、矢印には因果関係の種類を記述することで、因果関係の特徴(同じ向きは関係がより強化され、逆の向きはバランスする)を示すことができます(図4)。
- モデ脳とは
これは、図1〜図4で紹介したように、世の中の身近な事象や、社会・経済・科学などの問題に対して、実際にモデリングを試みて、楽しみながらモデ脳のスキル向上を図ることが出来る検定試験です。試験ですので、実際にみなさんのモデ脳の向上度合いが点数として評価されます。
- モデ脳検定問題の作り方・解き方

この問題文から「もの」や「つながり」の構造を導き出すのですが、この文章から何を読み取るかは人によって千差万別でしょうから、正しいモデルが一つだけとは限りません。そこで、モデ脳検定では多くの人が納得できるであろうモデルを一つ取り上げて、穴埋め問題として出題します。以下がその例です。

実際の検定では、ブラウザ上のドラッグ&ドロップ操作で選択肢を穴に当てはめます。すべての穴に正しい選択肢が当てはまった場合のみ正解となり、一箇所でも間違えるとその設問全体が「不正解」になりますので、注意してください。以下が正解例です。

穴に同じ番号が振ってある場合には、同じ選択肢が当てはまります。異なる番号の穴には異なる選択肢が当てはまります。使わない選択肢もあります。
一つの問題に2つ以上の設問が出題されることがあります。例えば、設問1が構造モデルで、設問2が同じ問題の因果関係モデル、という場合があります。設問1と2が両方とも構造モデルの場合、設問2の構造モデルは設問1をより一般化したものになります。以下がその例です。

「漁夫の利」という故事は、蛤・鷸・漁師が登場する具体的な逸話になぞらえて、より一般的な概念を説明しています。設問2はその概念をモデリングしたものですので、蛤・鷸・漁師がそれぞれどんな「もの・こと」に一般化できるかが、ポイントになります。魚介類・鳥類・生産者ではないことはお分かりですね。以下が正解例です。

いかがでしたか。「意外に簡単」と思われた方も、「あぁ、なるほどね」と思われた方も、ぜひモデ脳検定で実力を試してみてはいかがでしょうか。


